イカリムシ考察

通算2度目になるイカリムシ騒動。前回の件や駆除方法も踏まえ、いろいろと振り返ってみた。

トリートメントしたはずも……

前回の騒動以降、コリドラスを迎え入れる際は必ずリフィッシュを使用してイカリムシ対策をとってきた。

にもかかわらず、このような結果になってしまったのは何故なのか。

以前も話したように、この薬は成虫にしか効果がない。卵、幼生を持ち込んでしまえばこうなる事は明白だったろうに、モフチョはどこか油断していた。そう、この油断こそが最大の原因である。

 

と言う事で、今回は侵入ルートを一番に考察してみた。

一番疑わしいのはこの一件だと思われる。

 

 

これは昨年11月に迎え入れたカウディマキュラートス。

後にも先にも、購入時にイカリムシを確認できたのはこの1匹のみ。もちろんこの時も薬浴は行ったが、運悪く幼生や卵等を運悪く入れてしまったものと思われる。

となれば、寄生を始めるのは11月末から12月初旬以降。この時にもっと注意すべきだったが、この時期はコリドラス水槽の新規立ち上げの事ばかり考えていたので、正直なところイカリムシの事は全く頭に入っていなかった。

そう、(成虫を)駆除できたという安心感から生じた油断。事実、イカリムシの存在に気付いたのは1月初旬。新規立ち上げで注意を払っていた最中だったのだから、これが全てである。

 

通販が故の盲点

侵入ルートを防止するのは、実際に魚の状態を見て防ぐことも重要なのだが、残念ながら通販ではそれが出来ない。

「薬浴してるから〜」

「(成虫を)駆除できたから〜」

と安心するのは早計。通販で迎え入れた魚は、より慎重にトリートメントする必要がある。

 

今回のイカリムシ駆除方法

さて今回のイカリムシ駆除方法だが、基本的な流れは前回のそれを踏襲している。

1日目
  1. 装飾品(流木等)を取り出す
  2. 本水槽にリフィッシュを規定量投入
  3. タライに(2)の本水槽の飼育水30ℓ、カルキ抜きした水30ℓを入れる(タライの薬濃度は1/2)
  4. タライにコリを移動
  5. 本水槽にリフィッシュを規定量追加投入し(薬濃度は規定量の2倍)、約2時間ほど循環させ
  6. フィルターとその他器具類、底床を取り出す
  7. 水槽をお湯(40℃前後)でくまなく洗浄
  8. 水草類は破棄。装飾品や底床、フィルターや器具等は可能な限り煮沸消毒。他は熱湯に浸す
  9. 本水槽を再度設置
  10. 本水槽に規定量の半分のリフィッシュを投入

 

今回は思い切って規定量のリフィッシュを本水槽に投入したのがポイント。

前回の手順で駆除できたように、可能な物は全て煮沸して消毒。ヒーターや給排水パイプなど変形や破損の恐れのあるものはバケツに入れ、熱湯をなみなみと注いで放置した。ちなみにろ材(フジノスパイラル)も今回は煮沸消毒した。

そして、本水槽とタライの薬濃度と水温を合わせてこの日の作業を終えた。

と、ここまでが一日目の作業。

 

翌日からは本水槽、そしてタライの水換えを数回に分けて頻繁に行う。また2日目は薬の濃度が解りやすいよう( )内におおよそのリフィッシュの濃度を記してみる。

2日目
  1. 本水槽の水を使ってタライの水を1/2換水 (タライ:1/2)
  2. 本水槽を1/2水換え (本水槽:1/4)
  3. 約3時間後、本水槽の水を使ってタライを1/2換水 (タライ:約1/2.6)
  4. 本水槽を1/2水換え (本水槽:1/8)
  5. 約3時間後、本水槽の水を使ってタライを1/2換水 (タライ:約1/4)
  6. 本水槽を1/2水換え (本水槽:1/16)
  7. 本水槽にアロワナ水槽の水をボウル1杯投入 (種水として)

ここまでが2日目の作業。タライ、本水槽の濃度を下げつつ水合わせをしていった。濃度は異なれど水質はほぼ同じなはずだが、翌日の早い時間にもう一発換水をしてからコリを本水槽に入れる事にした。

3日目
  1. 本水槽の水を使ってタライを1/2換水
  2. イカリムシが寄生していたコリをプラケースに移動してチェック
  3. 全てのコリを本水槽に投入
  4. 本水槽に水足し。タライの水をボウル一杯投入(種水として)

一応この日で薬浴が終了した事になる。薬浴させた時間は約40時間。さすがにイカリムシは確認出来なかった。

ただ、この時点でも本水槽には若干の薬が残っているので、これ以降はフィルターに活性炭を投入し、マメに換水して薬抜きを徹底させた。

 

まだまだ気は抜けない

ちなみに4日目以降は

  • 4日目 1/3換水
  • 5日目 フィルターに活性炭投入
  • 8日目 1/3換水
  • 10日目 1/2換水

といった流れで様子見し、10日目以降はコリの状態をみつつ通常の換水パターンに戻し、活性炭はマニュアル通り投入2週間後に取り出す予定だ。

ところで今回の薬浴で、また1匹尊い命を奪ってしまった。やはり、コリへの薬浴は「諸刃の剣」なのだろう。これを糧にして、同じ失敗を繰り返さないよう最大限努力したいと考えている。

 

病気と治療

Posted by ドン・モフチョ