樹脂製ろ材のメリットとデメリット

2021年6月7日

モフチョ家のメインろ材として大活躍しているフジノスパイラル

 

 

周知の通りフジノスパイラルは樹脂製のろ材だが、この手の樹脂製ろ材のメリットとデメリットについて簡単に説明してみたいと思う。

メリット

半永久的に使える

樹脂性ろ材の最大のメリットは半永久的に使えるという点だろう。

一般的に使用するろ材として、セラミックやガラス製の多孔質ろ材が挙げられると思うが、多孔質ろ材はその性質から使用していくうちに嫌でもろ材が目詰まりしてしまうといった問題を抱えている。

 

性能は文句なしだが……

 

もちろん、定期的にメンテナンスを行えば目詰まりは回避できるかもしれないが、その性質上、新品時のろ過能力を維持させるならば定期的に交換する必要性がある。

特に金魚や錦鯉のように非常に水を汚すような魚の場合、多孔質ろ材は本来持つはずべきのろ過能力をたちまち失ってしまうので、交換頻度は一般的な熱帯魚よりも高くなるだろう。

それに対し樹脂性ろ材は、目詰まりすることがほとんどなく、仮に目詰まりしたとしてもサッと濯ぐだけで汚れが簡単に落ちるので、常に新品時の性能を維持することができる。

 

目詰まりはほぼゼロ

また、セラミックやガラス製のろ材と異なり壊れるという心配が全くないので、使う気になれば反永久的に使用することが可能なのだ。

モフチョも長らくの間セラミック製の多孔質ろ材(パワーハウス)を愛用していたが、メンテナンスの際に割れたりすることがしばしばあったし、使い込んでいくうちに目詰まりしやすくなるといった問題にいつも頭を悩ませていた。

結局、その都度定期的に追加、交換してはいたが、そうなると今度はコスパ的に「?」と感じてしまったので、思い切ってフジノスパイラルに交換したところ、そんな煩わしさから一気に解放されたのである。

 

フジノスパイラルの特徴

ろ材をフジノスパイラルに変えてからは水槽の維持管理が非常に楽になった。

 

すすぐだけで汚れが簡単に落ちる

 

これは樹脂性ろ材の持つメンテナンス性の高さが大きく関係しているのだが、金魚、そして錦鯉と長期飼育が前提となる魚においては、いかに長期間維持管理できるかが重要なポイントとなるので、この選択はベストだったように感じている。

 

デメリット

立ち上がりがスロー

まず一番のデメリットとして、水槽(飼育水)の立ち上がりが遅いといった点が挙げられるだろうか。

特に新規で水槽を立ち上げる場合は尚更だと思うが、バクテリアが定着するまでの時間は多孔質ろ材よりも掛かるように体感している。

 

 

ただ、実際にどの程度の差が生じるのかは正確に測ったことはないし、あくまでモフチョ個人的感想なので、これは参考程度にとどめてもらいたい。

 

初期投資がかかる

そしてもう一つのデメリットは価格だろうか。

現在モフチョが使用しているフジノスパイラルは、30リットルで約3万円と安く購入出来たが、現在は特許の関係からなのか取り扱う代理店が限られてしまっており、5年ぐらい前からあまり割引されなくなってしまった。

ちなみに現在の相場は1Lあたり2000円前後といったところ。

 

→高性能樹脂製ろ材 フジノスパイラル

後はこの価格を高いと見るか安いと見るかで捉え方は変わってくると思うが、ハイグレードな多孔質ろ材(パワーハウスやシポラックス等)とほぼ同価格なので、目が飛び出すほど高いといった印象は受けない。

むしろ半永久的に使用できるのだから、長い目で見ればどちらがコスパが良いのかは一目瞭然なので、それほどバカ高いろ材ではないとは思う。

 

フジノスパイラル並みの高性能ろ材

ところで樹脂性ろ材はフジノスパイラル以外にも数種類が販売されているが、他の樹脂製ろ材は形状的にフジノスパイラルほどのろ過能力は得られないだろう。

それもそのはず、基本的に樹脂性ろ材というものはオーバフローのような大型フィルターでの使用を前提として作りになっているので、一般的な上部フィルターや外部フィルターで使用するには、ろ過能力にやや物足りなさを感じる場面が出てくるかもしれない。

ただ、実はフジノスパイラルとまったく同じ形状の樹脂性ろ材が売られていたりする。

 

そのろ材はミューロA

このミューロAは1Lで1290円(チャーム通販)とフジノスパイラルよりも価格が安いのがセールスポイントだ。

ただし、サイズはフジノスパイラルよりも一回り大きめのサイズとなっているので、小さなフィルターで使用するにはあまり向いてないかもしれない。

 

まとめ

というわけで、樹脂性ろ材についてざっと説明してみたが、個人的には非常に使いやすいろ材と考えている。

魚を飼育するようになってから約30年。その間いろいろなろ材を試してきて、一時は「セラミック製の多孔質ろ材がベスト」という結論に至った時期もあったが、正直なところ、フジノスパイラルを使用するようになってからはその考えが大きく変わってしまった。

とまあ、フジノスパイラルが一番優れたろ材ということではなく、これもあくまでモフチョの「体感的」なものなので、飼育する際の目安として捉えていただければ幸いだ。

 

2021年6月7日アクア豆知識

Posted by ドン・モフチョ