上部フィルターの「チリチリ」異音の原因と対策法
以前も記事にしたが、市販されている一般的な上部フィルターのポンプは作りがチープなので、ちょっとした具合で異音が発生したりすることが多い。
「カラカラ音」については
上記の記事にて原因と対策を説明したが、今回は「チリチリ音」の対策法を記事にしてみたいと思う。
まずは分解
何はともあれ、まずはポンプの分解だ。以前と同じく、分解するブツはコトブキの『スーパーターボゼットプラス』である。
最初に、下記画像の丸印のビスを外す。
内部ユニットはこんな感じ。こちらもビス止めされているので、ドライバーを使って取り外そう。
このユニット部は非常に熱くなっているので、火傷をしないように十分注意しながら作業を進めたい。
問題の部分
さて、問題のチリチリ音の発生箇所だが、残念ながら「ここだ!!」とハッキリとした場所はわかっていない。
しかしながら、ユニットの構造上
上の四角で囲ったシャフトの軸受け部分から発生している可能性が高いので、この部分を対策すればほぼチリチリ音は止まることを確認している。
対策法
さて、この軸受けをバラすとこのような感じになる。
こちらも熱を持っているので取り扱いには十分注意したい。
で、具体的にどこに何をすればいいのかというと、下記の軸受けパーツにグリスアップをする。
軸受け部分は可動式なので、まずはこの部分を油脂クリーナー等で綺麗にする。
中性洗剤でも問題ないが、専門のクリーナーを使った方が作業が捗る。
ついでにシャフト部分もこいつで綺麗にしておこう。
そして一通りクリーニングが終了したら、同じ場所にグリスアップをする。非常に熱を持つ部分なので、耐熱グリスを使用した方がいいだろう。
この際に気をつけたいのは「グリスを大量に塗りつけない」という事。
一応、グリス垂れ防止のパーツはついているが、正直言ってあまり役に立つような代物ではないので、水槽内にグリスが垂れないようにするためである。
また、「油をさす」と聞くと、556のようなオイルスプレーを使いがちになるが、常に回転する場所かつ熱を持つ場所なので、耐熱性グリスを使った方がベターだろう。
まとめ
あとはバラしたパーツを元に戻して終了。これでほぼ「チリチリ音」はでなくなるはずだが、それでも治らない場合はポンプ本体を丸々交換するしか方法がない。
ほとんどのメーカーでは1年毎の交換を推奨しているが、つまるところ、相応の作りになっているということなので、消耗品と割り切って使う方が賢明かもしれない。
もし、耐久性を求めるのであれば、(ちょっとした加工は必要になるが)レイシー製たて型ポンプを選べば間違いないと思う。
レイシーのポンプは少々値は張るが、それを考慮しても製品の質が段違いに良いからだ。
余談だが、モフチョ家の錦鯉水槽で使用しているレイシーのポンプは、ペラやシャフトの簡単なメンテをした程度で、7年間ほぼノーメンテナンスで稼働している。無論、これといった大きなトラブルは一度も発生していない。
最後にお約束だが、この手のメンテナンスや改造はあくまで自己責任のもと行うように。機械いじりに自信がなければ新品に交換するのが最も賢い選択である。
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