コリドラスのトリートメント

新たに迎え入れたコリドラスは、十分にトリートメントをしてから本水槽に投入した方が何かと安心だ。

寄生虫駆除が主な目的

トリートメントと言っても、それほど難しい作業をするのではない。

よほどコリドラスの状態が悪ければ話は変わってくるが、一日、長くても二日ほど寄生虫駆除をするためのトリートメントである。

さて、コリドラスの場合、真っ先に心配しなくてはならないのが、「イカリムシ(俗称:ピロピロ)」が寄生しているかどうか、という事だ。

 

 

このイカリムシは、上の画像のような5mmほどの細長い虫の事を言うのだが、こいつはヒレや髭に寄生する厄介者。こいつが一旦本水槽に入ってしまうと、次から次へと別のコリドラスに寄生してしまうから困る。

この寄生虫が直接的な原因となって生体が死ぬ事は無いものの、そのまま放置しておくとコリドラスが衰弱したり、他の病気を引き起こすこともあるので確実に駆除しておきたい寄生虫なのである。

それでは以下、このイカリムシ駆除のトリートメントについて簡単に説明してみよう。

 

用意する器具・用品

まず最初に用意するものは下記の通り。

  • プラケース
  • ヒーター
  • エアレーション
  • 魚掬いネット
  • 魚病薬

プラケースは容量10L前後のものを用意し、魚病薬の量を測りやすくするために、予め油性ペン等で目盛を付けておくと良いだろう。

 

計量カップやペットボトルで計測すると正確な量を把握できる

 

一通り器具類がセットできたら、迎え入れた生体をプラケースに入れる。

この時の水は、ショップの水をそのまま使っても問題はないが、悪臭が漂っていたり白く濁っているようならばすぐに新しい水で水換えしよう。比率は元の水1:新水1の割合でOK。

この状態で小一時間ほどエアレーションを施し、生体に異常がないかをチェック。特に問題がないようであれば、いよいよ魚病薬の投入となる。

さて、ここで使う魚病薬だが、リフィッシュもしくはトロピカルNを使用する。

 

 

使用量は、規定量の約3分の1程度。コリドラスは薬に敏感な一面があるので、規定量そのままに入れてしまうと、それで調子を崩してしまう事があるので注意しよう。

また、これらの薬は、プラケース程度の水量だと量を測るのが非常にシビアになってくるので、電子計り等を使用すると便利かもしれない。

 

 

なお、薬を投入する際にしての注意事項として、ボウル等、必ず別の容器にプラケースの水を移し、そこで十分に薬を溶かしてから投入するようにしよう。

なぜならば、これらの薬は水に溶けにくく、万が一その薬の塊をコリドラスが口にしてしまったら、一発で死んでしまう事もあり得るからだ。

 

トリートメントする期間とその後の対処

ここまで済んでしまえば、あとは注意深く観察を続けるだけ。

そして丸一日、24時間程度経ったら薬浴は完了。よほど酷い状態で無い限り、イカリムシはこの時点で99%は駆除できているはずだ。もし、それでもイカリムシが付着しているようならば、再度24時間薬浴させるように。

そして薬浴が完了したら、本水槽の飼育水を使って水合わせを行い、徐々に薬の濃度を薄めていく。目安はプラケースの水1:飼育水1といった具合。

この作業を30分〜1時間間隔で4、5回ほど行ったら、ネットで生体を掬い、本水槽に投入させる。何故ネットで掬うのかというと、極力プラケースの水を本水槽に入れたくないためだ。

 

 

これでめでたくトリートメントは終了。後は本水槽に馴染むのを待つだけとなる。

 

余談だが、二度のイカリムシ騒動を経験しているモフチョとしては、新しく生体を迎え入れた際には、その状態にかかわらず必ずこのトリートメントだけは必ず行うようにしている。例えピンピンと元気にもふっていようが、このイカリムシはどこに潜んでいるか解らないからだ。

これもまた、コリドラスと上手に付き合っていく為の秘訣。たかがイカリムシ、されどイカリムシなのである。

 

コリドラス飼育

Posted by ドン・モフチョ