金魚飼育に挑戦(その弐)
さて、お次ぎは金魚を迎え入れる段階の話をしてみよう。
水槽の設置
水槽を設置するにあたり、重量的なことは当然として、フィルターやライト等を使用するコンセントの有無、水換えがしやすいかどうかといった日常のメンテナンスの問題等、事前ににきちんと設置スペースを把握することが大切。
一度水槽に水を張ってしまうと、そう簡単に移動することが出来なくなるので、スペース的にある程度余裕を持たせると失敗が少なくなる。
また、水槽設置作業ではコンセントに水が掛かったり、濡れた手でそれを触らないようくれぐれも注意したい。
設置する順番とポイント
それでは設置の手順、順番について段階的に話を進めてみよう。
手順1 器具類の洗浄
水槽、フィルター、底床等、水に触れる物は必ず水洗いをするが、この時には間違っても洗剤を使わないように注意しよう。
手順2 水槽台と水槽の設置
水槽に半分程度水を張り、水漏れの有無をチェックする。
手順3 底床を敷いて水を張る
水槽が傾いてないかをチェック。水平器があると便利。
手順4 器具類のセット
フィルター等の電源がきちんと入るかを確認する。
手順5 中和剤を投入
説明書通りに規定量を入れること。
手順6 フィルターの電源を入れる
水がきちんと循環しているかをチッェクし、そのまま数時間程度循環させてから水漏れしてないかどうかの最終チェックをする。
水槽のサイズにもよるが、60cm規格水槽であれば長くとも半日程度でこの作業は終わるはずだろう。また、アクアリウム用品は基本的に壊れやすいものが多いので、どの器具も丁寧に扱うように注意したい。
金魚を投入する
最終チェックが無事済んだら、いよいよ金魚の投入となるのだが、水槽に入れる場合は必ず水合わせをしてから投入しよう。
まず金魚をビニール袋ごと水槽に浮かべ、水槽とビニール袋の水温を合わす事から始める。30分ぐらいほど浮かべればOK。ちなみに、ビニール袋の中は酸素が入った状態でパッキングされているので、酸欠の心配はしなくともよい。
次にパッキングを解いてビニール袋の中に飼育水を少しずつ掬いとる。
その割合がおおむね1:1ぐらいになった所で、再度水槽に30分ほど浮かべるが、この時にボウルに移すとその後の作業がしやすい。
すぐに金魚を入れたくなってしまうかもしれないが、はやる気持ちを抑え、とにかくゆっくりと慎重に作業を行おう。
そしていよいよ金魚の投入となるのだが、この時、トリートメントで使用した水はなるべく水槽に入れないのがポイント。こうする事で病原菌や寄生虫等の持ち込みを未然に防ぐ事ができるからだ。
ところで「水が出来上がってから魚を入れる」といった話を耳にするかもしれないが、まったくの新規で水槽を立ち上げる場合、その話はあまり意味を成さない。なぜならば、水は飼育とともに少しずつ出来上がっていく物だからである。
恐らくは「バクテリア〜」といった話からそう認識してしまうのだろうが、そのバクテリアの餌となるものが無い状態のまま水槽を稼働させたところで、水は一向に出来上がらない。
また、あまりにも長期間そうしてしまうと別の問題が生じてしまう事もあるので、このように水槽設置の最終確認が終わった時点で金魚を投入しても問題無い。
ここから飼育がスタートするが……
これでほどなく金魚が水槽に入ったことになるが、これで全てが完了したわけではない。ここからがスタートである。
これから金魚と上手に、そして長く付き合っていく為には、日頃からの観察は当然として、餌やり、水換え等いろいろと気を遣わなくてはいけないが、実はこの新規立ち上げ時から一ヶ月程度の期間が最も飼育の難しい時期なのだ。
(その参へ続く)
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